英国オックスフォードに新子会社を設立 新規ミトコンドリア治療薬の開発を拡大

img_news_outline (原本).jpg

ミトコンドリア研究を基礎に医薬品の研究開発を行うルカ・サイエンス株式会社 (所在地:東京都中央区、CEO:サイ リック、 以下「ルカ・サイエンス」)は、2021年3月11日付で英国オックスフォード市に完全子会社となるLUCA Science U.K. Ltd.(以下「ルカ・サイエンス UK」)を設立いたしました。

ルカ・サイエンスUKは、ルカ・サイエンスが独自に開発したミトコンドリア療法を用いて、母子の子宮内胎児発育遅延(Intrauterine Growth Restriction、以下「IUGR」)の治療を進めるため、オックスフォード大学との共同研究に注力します。

ルカ・サイエンスのCEOであるサイ リックは、「世界的な産科医であるManu Vatish教授とミトコンドリア遺伝学の権威であるJoanna Poulton教授と共に研究開発ができることを非常に幸運に思います。英国に子会社を設立することで、オックスフォード大学と共同で研究チームを構築し、ルカ・サイエンスの既存のポートフォリオを拡大することができるでしょう」とコメントしています。

また、ルカ・サイエンスUKの社長に就任した産科医の松宮陽輔は「世界的な研究者チームと共にIUGRのような産科領域のアンメットメディカルニーズに対する治療法の開発にルカ・サイエンス独自の技術を適用できることは光栄です。」と述べました。

■オックスフォード大学との共同研究について

胎盤は、母体から胎児へと栄養素を供給する唯一の器官です。胎盤機能の異常は、IUGRを含む妊娠中の重大な問題を引き起こします。IUGRは世界中で年間1,000万人以上の胎児に影響を及ぼしており、その内20万人がIUGRに関連して死亡しています。生存した場合(多くの場合早産)でも、早産の後遺症だけでなく、長期的な病気のリスク(代謝性疾患と心疾患)の増加に直面しています。IUGRの最大の原因は、栄養不良で胎盤が胎児に栄養を効果的に供給できないことです。現在、IUGRに対しては、妊娠期間に関わらず出産を早める以外に有効な治療法がありません。胎盤細胞のエネルギー状態を改善し機能を維持することは、理論上の治療法となり得る可能性の一つです。この国際共同研究は、ルカ・サイエンスで開発された独自の技術とオックスフォード大学での豊富な胎盤研究の経験を組み合わせ、胎盤に特化した治療法を提供することで、IUGRの治療を実現するために共同で研究を推進します。

<オックスフォード大学との共同研究についての記事はこちらから>
https://ja.luca-science.com/news-release/post-4-r8n7l-fddly

Previous
Previous

CMC部門ラボラトリー開設、CMC統括就任のお知らせ

Next
Next

国内4大学とミトコンドリア製剤による新型コロナウイルス治療薬の研究開発を開始